ラボラトリーオートメーションの自動化
状況
ある製薬メーカー様の現場には、様々な分析器や試験機が並び、試験員が手作業ですべての作業・操作を行っていました。
分析サンプルは、数100種類もの検体があり、検体によって保管方法が変わってくるために点在した保管場所から検体を出し入れする必要がありました。検体の出し入れから分析までの全ての作業を人手で行っていたため、どうしても無駄な移動時間が発生する状況で作業が行われています。
時には分析中にも関わらず、準備していない他の検体が必要になって追加で検体を取りに移動したり、分析の手戻りが発生してしまうこともありました。
サンプルは精密空調の部屋で保管され、分析や試験は滅菌クリーンルーム内で行われます。サンプルの持ち出しも全て手作業です。分析・試験も手作業の為、分析結果や試験結果のデータ管理も手入力する必要がありました。
全ての作業に人が介在するため、まったく効率が上がりません。動線も考えられていないため、無駄な移動ばかりで試験員も疲労困憊の状態でした。
提案
そこで、人の動線から作業手順・段取りを考慮した自動化システムを構築することを提案しました。豊富な経験と技術で、お客様の作業に最適なマテハンの構築を実現します。
まずは、お客様の分析作業の種類と内容、検体の種類と保管場所、現状の作業手順を事細かにヒアリングしました。お客様の作業を理解したうえで、どのような動線が効率良く作業が出来るのか、効率よくやれる作業や省ける作業はないのか、全ての作業を人手でやらないといけないのかを徹底的に追求しました。
何度もお客様と打ち合わせを重ね、最適な自動化ラインの構成を提案するために考え抜き、お客様に次のような提案を行いました。
◎人が運ぶ作業を、全て無人搬送台車で運ばせましょう。
◎効率よくサンプル等を管理・運用するため、自動倉庫を導入しましょう。
◎分析や試験はロボットにさせましょう。
◎分析器や試験機のデータ出力機能を使い、データ管理はパソコンにさせましょう。
上記の提案から、サンプルの新規入庫から出庫・再入庫に伴う棚管理までをトータルで管理し、サンプルの分析状況と試験の進捗を管理し、分析結果のデータまでを管理するトータルシステムまでを構築しました。
結果、人の介在する作業が極端に減り、生産性が大幅にアップしました。試験員も移動の繰り返しや分析作業などの肉体的疲労から解放され、専門的な知識を必要とする重要な作業に集中でき、作業効率も向上し、負担が減りました。
ポイント
ワンストップ
対応
トータル
システム