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事例紹介

溶接検査ロボットシステム

状況

ある加工業者様では、筒状の部材に溶接で別の部材を取り付けて製品を製造されており、溶接作業後は、溶接部分が正常に溶接されているかどうかを全数検査する必要があります。

これまでは、市販されている接触式の超音波探傷器を使い作業者が手作業で検査を行っていました。

接触式の超音波探傷器は、使うのに検査員の技量が必要で、計測の仕方(角度・接触具合)や人によって出力結果が違い、なかなか安定した検査ができませんでした。これでは、検査結果がばらつき、検査の信憑性が低下してしまいます。また、特定の検査員しか検査できないため生産性が上がりません。

長期的にみると、熟練工の不足と若手育成に時間がかかる等の課題に繋がってしまう恐れもあります。また製品サイズが大きく、検査範囲も広範囲となるため、手作業では時間がかかり時間効率も上がりません。しかも製品の形状が特殊なため、無理な姿勢で検査を行う必要があり、作業者に負担ばかりかかっていました。

検査結果も計測の瞬間的な記録しか取れず、検査面全体の記録を残すことができませんでした。納入先に対しても、クレーム発生時に明確な検査記録の提示が難しく、ご苦労される場面もありました。

提案

そこで当社では、まず検査作業を自動化するにあたり、もっとも効果的であろう、非接触型の溶接検査装置の開発に着手しました。

まずお客様の工場内を視察し、実際の生産現場における検査作業やその他の作業との繋がりを確認、また詳細について事細かにお聞かせいただきました。現状の作業の利便性やお困り事にも耳を傾け、真のお困り事解決策を検討致しました。人手による不均一さをなくすにはどうしたら良いか、作業者の負担を減らすにはどうしたら良いか、広範囲を正確かつ短時間で検査するにはどうしたら良いかなど、実際には様々な難問にぶつかりました。

非破壊で溶接部の検査を行うという独自の計測技術の検討には、当社の技術と知識を集約し、検討を重ねました。お客様からサンプルをご提供いただき、テスト計測と綿密な打ち合わせを重ね、何とか形になり、実用化の目途が立った後、自動化への手段を模索しました。

センサーが非接触式になったおかげでハンドリングが非常に楽になり、数ある選択肢から、協働型ロボットを使うことを選択しました。製品を挟み込む必要がある透過式タイプでの計測となるため、製品の形状に追従させられるようにロボットの先端にセンサーを設置し、様々な角度で検査できる構成としました。

ロボットであればセンサーの姿勢も自由自在に制御でき、かつ協働型のため省スペース化が図ることができます。既存の搬送ラインとの連動についても、当社の多数のノウハウをベースにして、製品の搬送ライン設備と連動させた自動検査システムとして構築し、機構部を含めたトータルシステムでご提案させていただきました。

当社の50年を超える経験と技術により非常にスムーズに実現でき、今ではお客様の工場で自動溶接検査装置としてノントラブルで稼働しています。今までのように作業者に高度な技量を要求することなく、省人化と作業時間短縮を実現することもできました。

さらには検査結果も全てシステム側で管理し、生産管理、品質管理がリアルタイムに行えるよう、検査記録(検査時間・検査結果・計測データ等)を検査システム側でロギングし、検査エビデンス管理トレーサビリティ管理機能も組み込みました

 

ポイント

生産性向上

◎検査工程での人員を削減できました。

◎生産に掛かる時間を定量的に管理することができることで計画生産に寄与でき、不要な残業が無くなったことで時短につながりました。

◎作業に関与していた検査員が検査データの精査に時間を取れるようになりました。それによりアプローチを変えて製品品質向上に関する改善・提案を積極的に推進できるようになりました。


品質の安定

◎官能検査から定量的な検査となることで、検査基準が明確となり数値管理ができるようになりました。結果的に品質向上にもつながります。

◎作業に関与していた検査員が検査データの精査に時間を取れるようになったため、検査結果の提示だけでは無く、結果分析や傾向分析等を行い、検査結果の信憑性確保や品質の安定にも大きく寄与するようになりました。


品質向上

◎周辺設備を接続したデータ収集システムも構築・提案可能です。

◎稼働上の時系列的な情報を収集でき、トレーサビリティ管理を上流から完成品まで紐づけしたデータとして、設備状況把握をライン全体で行うことが可能となります。出荷品に関しても製品コード・バーコードを起点として過去の生産時の状況も確認できます。

事例紹介